FOOMA JAPAN 2016が開催
posted on : 2016.06.23
日本食品機械工業会は6月7~10日、東京ビッグサイトにおいて、アジア最大級の“食の技術”総合トレードショー「FOOMA JAPAN 2016」を開催した。686社が出展し、延べ9万4,497名(前回9万2,802名)が来場した。
油脂関連では、日清オイリオグループが食品機械用潤滑油「エステローラF」シリーズを紹介した。同社は2010年に同シリーズの販売を開始し、ラインナップを増やしながら継続的にアピールを続けている。
同シリーズは、植物由来の食用油脂と食品添加物を原料とする“安全”、優れた酸化安定性と消泡性、抗乳化性を備えた“高性能”、無色・無臭、低粘度の“使いやすさ”といった3つの特長を備えている。また、「エステローラF グリースタイプスプレー」は、国内初のNSF 3H(食用離型油)登録のグリース状のスプレーとなっている。「エステローラFスプレー」では、大容量の400gを好評発売中だが、工場内で複数本揃えたい場合や、持ち運ぶ場合、女性が使用する場合などを想定し、小容量タイプの発売を検討しているという。食品メーカー全般や、機械メーカー、食品用容器などで利用されており、最近ではペットフード関連や農業関連などへも展開し、販路の拡大を図っている。
GEAウェストファリアセパレータージャパンは、乳業・飲料・食品製造に使用される遠心分離機、ホモジナイザを紹介した。
また、同じブース内で出展したGEA プロセス エンジニアリングは、脱臭工程における真空形成において、より低コストな省エネを実現するドライコンデンシングシステムを紹介している。
同社の紹介する“ドライ”コンデンシングは、脱臭工程における従来の“ウェット”コンデンシングが蒸気エジェクタを用いて水蒸気を圧縮し、クーリングウォーターで水蒸気を水に凝縮するのに対して、真空冷凍システムで、水蒸気が水になることなく一気に氷になる。“ウェット”コンデンシングと比較すると、“ドライ”コンデンシングはより少ない凝縮水量で簡単に廃液として分離でき、使用水量は1/10に、エネルギー消費量は10~20%に抑えられる。
ほとんどの場合は約2年で投資回収ができるといい、海外で多数の実績を重ねている。わが国でも大手油脂関連メーカーでの採用があり、同社は半世紀以上にもわたるドライコンデンシング技術の経験や、過去20年で50基を超える大型システムの導入実績に裏打ちされ、様々なメリットを有する同システムの提案を進めている。
横浜油脂工業は、2つの製菓製パン用エアゾール離型油を展開しているが、展示会ではこれらに加えて7月に新発売する洋菓子用エアゾール離型油をアピールした。洋菓子はレシピの種類がたくさんあり、糖分、卵、バターを多く含む生地は焼き型から剥がれにくいことが多く、焼き上がりの食感や表面状態にこだわり苦労するパティシエから専用の離型油が望まれていたという。
新製品の日本初の洋菓子用離型油は、フィナンシェやマドレーヌをはじめ多様な生地に対応し、洋菓子でも抜群の離型力を発揮する。同社は今後も離型油でラインナップを増やすことを視野に入れ、様々なニーズへの対応を図っている。