食品開発展2016開催で機能性素材を紹介
posted on : 2016.10.17
UBMメディアは10月5~7日、東京ビッグサイトにおいて、アジア最大の機能性素材・健康素材と安全・品質関連技術の専門展示会「食品開発展2016(Hi/S-tec)」を開催した。850小間(前年実績604社851小間)の規模で、油脂関連メーカーも多数出展し、機能性素材などを紹介した。
J-オイルミルズは、“スターチコーナー”と“大豆機能性素材”の2つのコーナーに分けて展示した。スターチコーナーでは、レジスタントスターチ(難消化性でん粉)を豊富に含むコーンスターチ「アミロファイバーSH」を展示し、血糖値を上げにくい特長を活かしたアプリケーション例などを紹介した。大豆機能性素材のコーナーでは、骨粗しょう症の予防など骨の健康に寄与する納豆由来ビタミンK2や、肥満改善・脂質代謝改善・血圧上昇抑制・血糖値上昇の抑制などの健康機能が期待できる大豆サポニンなどを展示した。出展者プレゼンでは、「冷ご飯ダイエットの秘密はレジスタントスターチ!」「骨の健康維持に大切な栄養素 ビタミンK2」と題してそれぞれの優れた特長をアピールした。
日油は、加工油脂メーカーならではのおいしいn-3系油脂として、新製品のDHA含有粉末「サンオメガ DHAパウダー10」を紹介した。同品は、DHAの含有量が10.0%と高配合、かつ独自の製法で低臭化も実現した。また、水への分散が良好で飲料にも配合できるため、展示会では同品を配合した味噌汁やスープなどのアプリケーション提案も行った。
築野食品工業は、同社のコメ油で揚げたフライドポテトを提供し、クセがなく揚げられる点などをアピールした。機能性素材としてはγ-オリザノールやイノシトール、フィチン酸、フェルラ酸などを紹介し、中でもγ-オリザノールを30%と高含有し、食品素材として使用できる「米胚芽油ガンマ30N」などをアピールした。
太田油脂は、シーズニングオイルやエゴマ油を展示し、自社工場内で製造した小袋入りのサンプル品も今回初の試みとして配布した。
辻製油は、高機能レシチンや植物セラミド、天然香料抽出物などを展示したほか、うれし野ラボの「FLAVOR OIL」も紹介した。また、同社が数年前より経営に参画している三重県・御浜町の道の駅では、3階にみかんジュースの工場を併設しており、展示会ではそこで製造したセラミド配合のみかんジュースも展示した。このジュースはまだ上市していないものの、同社は地元・三重の素材であるみかんを活用した製品開発の可能性を探っており、来場者の注目を集めた。