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FOODEX JAPAN 2017が盛大に開催

 アジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN2017/国際食品・飲料展」が3月7~10日まで、幕張メッセにて開催された。
 42回目を迎える今回は、国内1,263社(前回1,262社)海外1,948社(同1,935社)が出展し、合計来場者数は8万2,434人(同7万6,532人)に達した。

 国内ブースでは、築野食品工業、うれし野ラボ、九鬼産業、マリンフード、リボン食品などが出展した。
 築野食品工業は、「山椒香味油」やコメ油を中心にアピールした。「山椒香味油」は、国産コメ油と和歌山県産の「ぶどう山椒」を使用した風味油で、口の中に入れると山椒の香りと刺激が広がる。特にラーメンやソーメン、パスタ、肉のソテーなどと相性が良い。コメ油では、国産原料を使用した商品のほか、輸入原料を使ったγ‐オリザノールリッチタイプの商品もPRした。その他、イノシトールを配合した清涼飲料水「わかやぎ」も紹介した。
 辻製油グループのうれし野ラボは、今年1月に新発売したスーパーオイルドレッシングシリーズなどを展示した。これは、同社のフレーバーオイルを原料に使った家庭用ドレッシングで、「バジル」、「ゆず」、「わさび」の3品を品揃えした。容量190mlで希望小売価格(税別)は500円。同社によると特に「バジル」と「わさび」の引き合いが多いという。
 九鬼産業は、ゴマ油のかける使い方の提案を行った。家庭用で「九鬼生でかけて味わうごま油」を以前より展開しているが、同シリーズの従来品と今春発売の新製品「香り芳醇」をアピールした。新製品は、圧搾製法に冷却工程を加え、芳醇な香りを追求した。「ゴマ油の風味が強く出ている」(同社)ので、特にゴマ油好きの人にお勧め。卵かけご飯やスープ、漬物などに適している。容量は150gで希望小売価格は320円。
 マリンフードは、ヴィーガン(完全菜食主義者)向けの「ヴィーガン」シリーズを中心に紹介するとともに、試食を来場者に振る舞った。動物性原料不使用のチーズやマーガリンは、広域スーパーや付加価値品を取り扱うスーパーなどで配荷が増えている。動物性原料を使わずに、従来品と遜色のない風味を追求している。同社は「2020年の東京オリンピックに向けて外国人観光客の増加が見込まれることから、ヴィーガン向け製品の普及に力を入れていきたい」と話している。
 リボン食品は、外国メーカーなどに向けて、日本品質の菓子作りのサポートをアピールした。近年、アジアなどで日本の菓子を作りたいというニーズが強まっているが、海外メーカーは、レシピや技術が分からないという悩みが多い。そこで、同社は、日本人が実際に現地に出向いて技術指導を行う事業を開始した。現在、タイの企業に技術指導を行っており、今後東南アジア地域で海外事業として拡大していく考え。
 静岡県静岡市の製茶問屋、白形傅四郎商店は、極めて珍しい、静岡県の茶の種子から搾った茶の実100%オイル「GOLD TEA OIL」を紹介した。近年、消費者のリーフ緑茶離れ、茶葉の価格低迷、農家の高齢化により、静岡の製茶業界・茶農家の業績は悪化している。そこで、これまで廃棄していた茶の実を商品化することで、茶農家を支援する取り組みを開始した。ティーシードオイルは、オレイン酸50%、リノール酸30%含んでいるほか、βカロテン、ビタミンE、COQ10といった機能成分も含有している。ナッツ系の風味で、サラダや和食に適している。昨年10月から発売。容量105mlで価格は3,000円(税別)。

 同時開催された「和食産業展2017」では、昭和産業が出展した。今回の展示では“美味しい天婦羅、再発見”をテーマに掲げて、家庭用食用油、天ぷら粉、プレミックス製品などをPRするとともに、天ぷらの試食を来場者に振る舞った。家庭用食用油「オレインリッチ」は、健康感から中食の惣菜への利用も人気が高まっている。「大地のかがやき」は、北海道産小麦粉を使用し、軽いサクサクした歯切れの良い食感の天ぷらに仕上がる。その他、家庭用で本格的な風味の天ぷらが手軽に楽しめる、「おいしく揚がる魔法の天ぷら粉」も紹介した。

 海外ブースでは、オリーブオイルの紹介も盛んに行われた。