第43回日加菜種予備協議
posted on : 2019.08.01
第43回日加菜種予備協議が7月9日、カナダ・アルバータ州カルガリーで開催し、同協議について、日本代表団が7月24日に農水省で記者会見した。
会見には、川邊修団長(日本植物油協会国際部会長、日清オイリオグループ原料部長)らが出席し、日本植物油協会の齊藤昭専務理事が概要を説明した。
今期の作柄について、カナダナタネ生産者協会(CCC)のBernie McLean会長から見解の説明が行われた。
今春は、西カナダは非常に乾燥した状況にあった。5月末の作付け初期の時点では、ナタネ栽培地域全体が非常に乾燥した状況にあった。土壌が非常に乾燥していたので、発芽に十分な水分があるかどうか、農家は非常に心配していた。
今年は水分がかなり限定的だったので、作付け時期を調整したエリアもある。春は乾燥と同時に気温が低かったこともあり、全体的に作付けが遅くなった。この遅れにより、秋の収穫も少し遅い時期となることが予想され、霜のリスクも高まる。また、発芽してから霜が降りた地域や強風によって発芽したナタネが吹き飛ばされてしまい、再度作付けしなければならない地域もあった。
ナタネの生育期にはいくつかの課題に直面した。まずは、乾燥状態にあったために2019年は例年よりも早く害虫が発生した。特に、ノミハムシとネキリムシがナタネにとって問題となった。害虫や雑草は正しく評価する必要があるので農家は細かく農場を点検して状況を把握し、適切に農薬を使用する必要がある。
現在、ナタネにとって最も需要な開花期を迎えている。今年は発芽時期にバラつきがあり、生育状態にもバラつきがある状況なので、除草剤や殺カビ剤を散布するタイミングを判断するのが非常に難しい。収穫までにタイミングよく雨が降れば生育のバラつきは解消されるかもしれないが、乾燥状況が続けば収穫時期にもバラつきが出る可能性がある。