昭和産業が2013年秋冬家庭用新商品を発表
posted on : 2013.08.07
昭和産業は8月6日、同本社において2013年秋冬新商品発表会を開催した。
発表会の冒頭挨拶を行った檜前慶一常務取締役(油脂部管掌、食品部担当)は、同社2014年3月期第1四半期決算が全社的には増収増益となったことに触れた上で、家庭用の食品事業については「消費者の節約志向、低価格志向が継続の状態にある。また、時短や簡便傾向がより顕著になっており、調理機会の消費低迷という影響があったことから販売量は残念ながら前年同期を下回った。特に小麦粉、食用油脂といった基礎素材、基礎調味料については厳しい状況であったが、当社がここ数年販売に注力してきたプレミックス製品については、積極的な販売活動に努めた結果、前年同期を上回ることができた。また、販売価格については、原料相場の高騰、円安という背景の中で価格改定に努めてきたが、消費者の低価格志向の影響などにより一部の製品では苦戦を強いられているのが現状だ。家庭用食品事業は減収減益という結果になったが、原料相場および為替相場から考えると、今年の第1四半期は恐らく苦戦をするだろうと予想しており、想定の範囲内で推移している」と第1四半期を振り返った。
引き続き、商品開発センター・家庭用グループの金森啓至グループリーダーが、2013年秋冬新商品について説明した。同社の経営理念は「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」であり、「誠実な行動」「力の結集」「明日への挑戦」を経営方針の3本柱としており、それらの施策に基づいて商品開発を行っている。今年4月には、1991年から活動してきた食品開発センターのミッションを明確にするため、新たに商品開発センターに呼称変更し、商品開発およびユーザーコミュニケーションの両面から顧客にとっての価値の提供を目指した活動を強化した。商品開発のこだわり(行動指針)としては、1)自分自身がワクワクする商品の開発に取り組む。2)個人・組織の力を結集して、探求的な取り組みに挑戦する、3)新たな分野に挑戦する、4)商品開発・ユーザーコミュニケーションに、臨機応変に、かつ柔軟に取り組む──の4点を掲げている。今回の秋冬新商品は、商品開発センター第1期新商品となっている。
景気回復の期待感が感じられる2013年秋冬では、新たに“生活を楽しむためのプチ贅沢”の提案として外食でブームになっている「パンケーキミックス」2品を新発売するほか、簡便性とおいしさを兼ね備えた商品として好評の「レンジでチンする」シリーズと「食感を楽しむパスタ」シリーズのラインナップを拡充することにより、伸長市場の活性化を図る。合計7品いずれも9月1日より発売する。
「デザートパンケーキミックス」と「ブランチパンケーキミックス」は、今や全国規模に広がりつつあるパンケーキブームに着目して開発した商品。食シーンに合わせて様々な具材を選び、スイーツとして楽しめ、ふんわり甘いデザートタイプと、朝食やブランチなどの食事として楽しめ、しっとりやわらかなブランチタイプの2種を発売する。スイーツとしてだけでなく、朝食として食べるスタイルが定着しつつあるパンケーキ専用ミックスを投入し、ホットケーキとは異なる食べ方やシーンを提案することにより、朝食需要を開拓するとともに、加糖ミックス市場のさらなる活性化を図る。
「レンジでチンする炙り風テリヤキ粉」は、外食では人気があるものの、家庭で作るには難しいオーブンメニューが簡単に作れる。独自の配合技術により、豚スペアリブや鶏手羽先にまぶして、電子レンジで加熱するだけで、誰でも簡単においしい骨付き料理が作れる。ちなみに原料の植物油氏には「豚肉・鶏肉と合わせるので、クセないキャノーラ油を使用しており、口当たりや口溶けを重視」して開発されている。