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味の素が2015年秋季新製品説明会を開催

 味の素は7月7日、東京・港区の品川プリンスホテルで「2015年秋季新製品説明会」を開催した。
 最初に、取締役専務執行役員で食品事業本部長の品田英明氏が国内食品事業レビューと新製品の説明を行った。国内食品事業については、増税後から生活者の景況感は回復している一方、全般的な節約志向が続く中でちょっとした贅沢を味わうメリハリ消費が継続していると分析した。同社の販売状況については「昨年は4月以降増税の反動があり、夏場の天候不順も含めて前半は苦労したが、後半は大変持ち直して、なんとか前年並みで終えられた。今年に入り、昨年との比較ではあるが、第一四半期は非常に売上げを拡大している」と説明し、売上増の要因として3年前から発売している「Cook Do きょうの大皿」(2014年度は前年比130.8%)、「Cook Do 香味ペースト」(同139.0%)、「鍋キューブ」(同127.5%)を挙げた。
 
 こうした状況の下、2015年秋季新製品では新ブランド「Cook Do おかずごはん」を投入した。発売の背景として、米が中心の“一汁三菜は”栄養バランスが非常に良いものの、わが国の米消費量は年々減少、夕食のメニューは簡素化傾向にあり、今年5月には農林水産省が「我が国の食生活の現状と食育の推進について」見解を述べ、現状を踏まえて冷凍食品やレトルト食品なども組み合わせた“日本型食生活”を推奨していることにも触れた。そこで「Cook Do おかずごはん」は「アジアン鶏飯用」「豚おこわ飯用」「鶏カレー飯用」の3品種を揃えており、肉・野菜などの食材と米を炊飯器で調理するだけで、食卓のメインになるごはんメニューを作ることができ、サラダやスープと組み合わせるだけで栄養バランスのとれた“イマドキの一汁三菜”が完成する新しいワンプレートごはんメニューを提案する。今後は店頭・WEBでの訴求や、10月には新TVCM放映を予定している。また、14年度に消費者購入ベースで41億円に達した「Cook Do きょうの大皿」には、4月から実施している魚料理に関する提案「魚ナビ」の第3品種目として「味しみぶり大根用」を新発売する。創業以来の製品であるうま味調味料「味の素」は品種・容量・価格を改定し、ブランド強化に取り組んでいる。
 
 次に味の素冷凍食品の執行役員でマーケティング本部家庭用品事業部長の岡本達也氏が新製品や取り組みについて説明した。冷凍食品市場は2008年度から7年間で124%と大きく拡大し、7,276億円の規模に達しているが、直近では市場の成長が鈍化している。その要因を“情報発信の不足”“ヒット商品の不在”“量販店の販促手法の転換”と分析し、“炒飯革命!”と銘打った大型の新製品「ザ・チャーハン」を発売する。冷凍米飯の市場規模は690億円ほどで、うち299億円が冷凍炒飯の構成だが、その外側には手作り炒飯600億円、外食炒飯450億円の市場があると見込み、「こちらの方から冷凍食品の炒飯の方に引っ張り込めないかという戦略だ」と語る。同品は、マー油や葱油、独自に焼き上げた豚肉を使用しており、先味・中味・後味が豊かに楽しめ、後味にはJ-オイルミルズが特許を取得している動物脂の美味しさ成分アラキドン酸の風味が香る。容量は従来の450gではなく満足いく600gに設計した。
 
 試食会では、J-オイルミルズが新製品の「AJINOMOTOさらさら キャノーラ油ライトプラス」や改良品の「Ajinomoto Eurolive」を紹介した。新製品は酸化を防ぐ業務用の技術を活かしたという “ライト&グッド製法”を採用し、“より軽い”仕上がりを実現した。改良品はオリーブ油とのブレンドを従来のヒマワリ油からオメガ3を含むナタネ油に切り替えており、パッケージにはそれぞれ“オメガ3”のアイコンを付け健康志向に呼応している。