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ADEKAが2019年度の食品部門新製品を発表
「おいしいにプラス」テーマに9品種10品を上市

 ADEKAは3月27日、東京・荒川区の同本社において「2019年度RISU BRAND新製品発表会」を開催した。
 食品を取り巻く環境として、同社は1)二極化、2)健康志向、安心・安全、3)持続性、4)効率化──の4つがキーワードと見ている。根強い節約志向がある中で、食パン専門店の流行やそういった付加価値製品との二極化が進行している。一方で、糖質制限や乳酸菌の活用など、健康素材を取り入れた商品が増えている。また、食品ロスが大きな社会問題となる中で、その削減に向けた取り組みが始まっている。そして、人手不足や勤務時間の短縮、人件費高騰といった流れから、機械化や効率化が不可欠になっている。
 「二極化」に関しては、コストパフォーマンスや付加価値が、「健康志向、安全・安心」には健康訴求(素材等)が鍵になる、持続性では、賞味期限の延長やフローズンチルド食品の拡大への対応が求められる。「効率化」では、当然ながら省力化や時短、自動化に寄与できるものが求められてくる。
 こうした中で、2019年度新製品については、おいしいという風味・食感だけでなく、周りにある作業性、効率化、安心・安全、こだわり素材、コストパフォーマンスといったことを“おいしいにプラス”をコンセプトに開発、上市した。2019年度の新製品は、ポンドマーガリン1品、練り込み用マーガリン2品、折り込み用マーガリン2品、ホイップクリーム1品、フィリング・クリーム2種3品、折り込み用フィリング1品の合計9種10品をラインナップしている。
 「エレバールレーチェ」(荷姿:10kg段ボール)は、フィリングと合わせておいしい菓子パン向けの練り込み用マーガリンで、ミネラル成分等のバランスを調整し、生地にほのかな乳風味を付与する。生地だけではなく、フィリングと一緒に食べるときにパン全体の味が向上するように設計した。風味の構築については、既存技術をさらに高めて、乳由来・海水由来のミネラルと、乳由来のたん白のバランスを見直して調整した。作業温度幅が広く、低温でも生地に練り込まれやすいといった使いやすさにもこだわっている。 「マルシェクレール」(500g×5本×4括り、10kg段ボール)は、使いやすさにこだわった自然なバター風味のポンドマーガリンで、食感と風味でおいしさを実現する。ブルターニュ産発酵バターを配合(5%)し、さらに乳由来の原料を活用することで風味豊かなバター風味を実現するとともに、油脂配合の調整でジューシー感や、しとり感を付与している。
  「オリンピアクレール(スライス)」(荷姿:500gシート×10枚×2括り、10kg段ボールは、見た目もおいしいバター風味豊かな折り込み用マーガリン。バター風味に関しては、前述の「マルシェクレール」と同様の手法を取っているが、作業性とホイロ耐性に非常に優れた設計にしているので、ボリュームがあって内装の良いデニッシュができる。風味については、バター感が非常に特徴的な傾向を示す風味配合にしている。物性については、浮きが従来品では横に広がるかたちだが、「オリンピアクレール(スライス)」は油脂配合を調整して、縦に浮いて見栄えのするデニッシュができる。
 そのほか、使いやすくておいしいバター風味豊かな練り込み用マーガリン「EZマーガリンCP」や、おいしいフローズンチルドデザートのためのブレンド用のホイップクリーム「ブレンドホイップFC」、ボリュームがあり、見栄えのするデニッシュができる加糖タイプの折り込み用マーガリン「オリンピアスイートシート」、濃厚で自然な乳風味が持続するミルクフィリング「ディオネ(北海道ミルク)」、ソフトで口溶けが良く、しっとりとした食感のパンができるロールインフィリング「レジーナシート」を発売した。