SNIJが第6回学術講演会を開催
posted on : 2012.02.17
大豆の健康影響を科学的に検討・評価し普及活動を行うSoy Nutrition Institute Japan(SNIJ)が2月16日、東京・千代田区の学士会館において総会および第6回学術講演回を開催した。
総会の冒頭、渡邊昌代表は「日本人は大豆を食べて1,000年以上になり、健康を保っている。もっと大豆の健康効果を発信していきたい」と挨拶した。
つづいて学術講演会が行われた。講師と演題は次のとおり。
1)ジェイムス・エックル氏(アメリカ大豆協会日本代表)「US Global Soybean Outlook and the Japanese Situation」
2)吉川正明氏(財団法人生産開発科学研究所学術顧問・室長)「大豆蛋白質由来の生理活性ペプチド:β-コングリシニン由来ペプチドを中心に」
3)谷田守氏(立命館大学生命科学部助教)「大豆タンパク質による自律神経調節と生理学的意義」
4)太田高司氏(合資会社八丁味噌総務部)「大豆“矢作(やはぎ)”見つけた!」
特に吉川氏の講演では、β-コングリシニンα‘サブユニット由来の免疫促進ペプチドsoymetide-4がラットの抗がん剤による脱毛を阻害するする作用や、β-コングリシニンβサブユニット由来のオピオイドペプチドsoymorphinがマウスにおいて抗不安作用、摂食抑制作用、糖・脂質代謝改善作用を示したことを紹介した。また、強力な血圧効果ペプチドnovokininを導入した改変型のβ-コングリシニンα‘サブユニットを含有する遺伝子改変大豆を自然発症高血圧ラットに投与した試験で、血圧効果作用を示したことについても解説した。