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石洗工が定例会見を開催

 日本石鹸洗剤工業会は12月21日、東京都中央区の油脂工業会館で定例会見を行い、同協会環境委員長の髙𣘺不二夫氏(日油(株)取締役兼常務執行役員)が容器包装プラスチック使用量の削減に関する自主行動進歩状況の報告、洗剤成分の洗剤成分の生態影響に関する評価結果の発表を行った。
 同工業会では、1995年より容器包装プラスチックの使用量に関して業界全体での実態把握を行うとともに、昨年新たに「主要8製品群の製品出荷量あたりの容器包装プラスチック使用量を、1995年起点で2015年に原単位で40パーセント削減」という第二次自主計画を策定し、会員各社において使用量低減に取り組んできた。2011年の削減実績について髙𣘺委員長は「2011年における対象製品群のプラスチック使用量は、製品の出荷が前年比5.6%増と推移したのに対し、前年比0.4%減の6万3,100トンだった。その結果、第二次自主行動計画の初年度において、1995年比で41%の削減をすることができた」と発表した。これは昨年策定した計画の目標値を上回る結果であり、製品のコンパクト化および詰替え・付替え用製品の開発・普及が影響しているという。
 また洗剤成分の生態環境に関する評価結果については、同工業会が1998年から関東及び関西の4河川で年4回において継続的に続けている、代表的な4種の界面活性剤(LAS、AE、AO、DADMAC)の濃度測定による環境モニタリングの結果について発表した。LAS、AE、AO、DADMACの予測無影響濃度はそれぞれ270μg/L、110μg/L、23μg/L、94μg/Lであり、2011年の調査結果はそれぞれnd~27μg/L、0.002~0.73μg/L、nd~0.13μg/L、ndとなっており、いずれも基準値を下回っていた。髙𣘺委員長は「2011年度のモニタリング結果は、1998年度から2010年度と同様に低い濃度を維持しており、それぞれの環境濃度は予測無影響濃度を下回っている。」と話し、界面活性剤による生態リスクは小さいと考えられることを説明した。
 最後に髙𣘺委員長は今後について「2011年に策定した(容器包装プラスチック使用量の削減)目標を今年度は達成することができた。しかし、プラスチックの使用量は詰替え・付替え用製品の販売量に影響を受けやすく、詰替え・付替え用製品の販売量は新製品が発売した年に同時に伸びる傾向がある。従って容器包装プラスチック使用量というのは単年の結果だけでの判断は難しく、使用量の削減が数年続くかどうかを見極める必要がある」と説明し、第二次自主計画については引き続き継続する方針を示した。しかし、2012、2013年も使用量の削減が進んだ場合は目標を見直す可能性もあるという。