• 団体

日本石鹸洗剤工業会が第64回総会を開催

 日本石鹸洗剤工業会は5月16日、東京・千代田区の東京會舘において第64回定時総会を開催した。今年は役員改選期に当たらないが、会員会社人事都合により資生堂の坂井透取締役常務が副会長に、また専務理事には新たに片桐勤氏が就任した。
 総会後の懇親会で濱逸夫会長は総会の議事が無事終了したことを報告した上で、「2013年の業界統計数字を販売金額で見ると、油脂製品は景気回復の影響が出ており前年比106%、洗浄剤は昨年夏が暑くて長かったこと、柔軟剤等も好調に動いていることから105%と伸びを示した。また2014年に入って、消費税増税前の仮需で駆け込み需要があり、1~2月は油脂製品で前年比120%、洗浄剤では111%となっている。本日発表予定の3月の数字は間違いなくもっと大きな伸びだろうと容易に予測される。今後、円安による原料、エネルギー価格の上昇、駆け込み需要の反動が業界に影響をおよぼす課題と認識している」と述べた。
 また、同工業会の今年度の重点活動については、1)消費者、企業ユーザーへの安心・安全の提供、2)循環型社会の形成に向けての活動の強化、3)魅力のある製品作りの推進、4)広報および啓発・普及活動の推進の4点を掲げた。
 洗剤に関するよりわかりやすい表示の検討、界面活性剤の主要河川におけるモニタリング調査の継続を行い、また、容器包装プラスチック使用量の削減に向けて、2015年からの第3次自主行動計画の立案を進める。一方、昨年10月にインドで開催されたアジア・オセアニア石鹸洗剤工業会会議(AOSDAC)に出席した濱会長は「今後の成長が注目されるアジア市場との調和を図ることが、業界にとって非常に重要であると感じた。2015年10月に第10回のAOSDACが東京で開催される運びとなった。2005年以来の東京開催になる。安全、清潔、快適、持続性といったアジアの業界で共有する課題やその解決策を検討していくため、統一テーマをしっかり作って、アジアでの協調を進めたい」と語った。