日本植物蛋白食品協会が創立40周年懇親会
posted on : 2016.05.18
(一社)日本植物蛋白食品協会は5月9日、東京・大手町のKKRホテル東京において、「創立40周年記念懇親会」を開催した。
冒頭に挨拶に立った、木本実会長(不二製油代表取締役社長)は、冒頭に4月14日に発生した熊本・大分の地震に触れて、被災者への見舞いの言葉を述べたあと、同協会の歴史について「当協会は、1975年(昭和50年)8月に社団法人として時代の要請を背景に創立された。昭和50年の農政審議会建議『食糧問題の展望と食糧生産の方向』において、資源制約の厳しいわが国においては、今後、植物性たん白質の高度加工による食用への利用拡大の必要性があることが指摘された。当協会は、それを契機に、植物性たん白食品の開発利用および消費の増進を図るとともに、たん白資源の有効利用と国民の食生活の安定向上に寄与する目的で、農林水産大臣の許可を受けて発足した。また、公益法人制度の改革に伴って、2013年4月に一般社団法人へ移行している。こうした歩みを経て、昨年8月に40周年を迎えることができた。今日まで発展したのも国内食品市場において、植物たん白が栄養面、機能面で役割を果たし、社会に貢献してきたことが基本であるが、関係官庁、関係学会、関係業界のご指導・ご高配の賜物である。また、協会の発足以来、歴代会長のリーダーシップ、専務理事の確実な運営と会員企業の協力により、震災などの幾多の困難や試練を乗り越えてきた。そうした活動の積み重ねが協会発展の礎となっている」と語った。
また、現在の植物たん白の市場動向について、「2015年の出荷量・自社使用量は約5万9,000万トンで、前年より2%増加している。内訳は、小麦たん白が約2万2,000トンで4%の伸び、大豆たん白が約3万8,000トンで1%伸びている。また、2010年から5年間をみても、全体で約11%増加している。この間の国内景気が必ずしも順調とは言えない中で、この業績は業界全体の努力の結果だと認識している。しかしながら、現状に満足せず、植物たん白には、栄養健康面、食品加工機能面でまだ潜在需要があると考えられる。私達の使命は、これまで以上に研究開発や技術革新を行い、社会の需要に即した製品を生み出し社会に貢献することである。協会としても、高齢化社会の植物たん白の栄養健康面での有用性をより一層消費者にアピールしていく」などと語った。