• 団体

第21回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウムが開催

 日本チョコレート・ココア協会は9月16日、東京・千代田区の経団連会館において、「第21回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム」を開催した。
 はじめに東北大学名誉教授の木村修一実行委員長が挨拶に立ち、近年のチョコレート生産量の好調な推移などに触れながらこれまでの歩みを振り返り、同シンポジウムが日本人のチョコレート・ココアに対する意識向上に一定程度寄与してきたとの自負を語った。

 第Ⅰ部では、3名の講演者が最新の研究成果を発表した。帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎准教授は、「高カカオチョコレート摂取による便通改善作用」と題して、足利工業大学工学部共通教育センターの吉田弘法教授は、「ココア摂取がウォーミングアップ効果に及ぼす影響について」と題して、愛媛大学大学院農学研究科の菅原卓也教授は、「カカオ抽出物の免疫機能に及ぼす効果」と題してそれぞれ講演した。

 第Ⅱ部では、「チョコレート・ココアが彩るこれからのライフスタイル─チョコレート・ココアの新たな需要創造─」と題して、コーディネーターにスイーツジャーナリストの平岩理緒氏、プレゼンテーターにマーケティングライターの牛窪恵氏、「Toshi Yoroizuka」オーナーシェフの鎧塚俊彦氏、三越伊勢丹洋菓子担当バイヤーの弓納持清美氏を招き、プレゼンテーションとパネルディスカッションが行われた。
 ①コミュニケーションツール、②プレミアム、③インバウンドといった3つの主要トレンドに沿って、①では若者の思想を汲み取った提案の仕方、②では産地にこだわった無農薬のカカオ豆やロースト方法の工夫、③では日本の価値を掛け合わせた商品開発や体感できる販売方法などの可能性を示唆した。