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アメリカ大豆輸出協会・日本事務所設立60周年

 アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は、今年で日本事務所設立60周年を迎えた。1956年にアメリカ大豆協会(ASA)が初めて開いた海外事務所で、2005年にASAと全米大豆基金財団(USB)が海外市場拡大や輸出促進のために設立したUSSECに2013年に名称が統一され現在に至っている。
 10月12日に都内で開かれた記念パーティは、両国の業界関係者約300名が参集し、盛大に祝った。開会に先立ち、USSECの西村允之日本代表は「晴れて60周年記念を迎えた。これも皆様のご支援の賜物である。改めて御礼申し上げる」と述べ、続いて、USBのナンシー・カバザンジアン理事が開会挨拶を行った。カバザンジアン理事は「この60年という長い時間をかけて、日本のパートナーの皆様と友情を育み、信頼関係を醸成できたことを光栄に思う」と両国の友好関係に感謝の意を示し、「日本は米国の大豆産業にとって最古参の顧客で、海外に拠点を初めて設立した国でもある。大きく米国産大豆輸出の成長に寄与してもらった。米国の大豆栽培事業者は、作物特性をさらに改善し、付加価値の高い大豆を日本に提供するべく、日々開発に取り組んでいる。さらに互いに協力し、成功していけるよう頑張っていきたい」と述べた。
 その後、来賓としてキャロライン・ブービエ・ケネディ駐日米国大使が登壇し「日米両国がこのように強固でしかも高収益を育むパートナーシップを築き、持続させてきたことを誇りに思う」と讃えた上で、「日米は世界で最も強固な同盟関係であり、平和と繁栄の世界的勢力となった。農業以上に重要な分野は多くなく、また両国にとって大豆ほど中心的な作物は多くない。両国の関係がこれほど成功している理由のひとつは、新たな課題と機会を捉えて常に進化しているからにほかならない」と語り、日本の信頼と支援に感謝の意をあらわし「米国と食材と和食ほど優れた組み合わせは考えられない。おめでとうございます」とお祝いを述べた。
 続いて、日本植物油協会の今村隆郎会長が祝辞を述べ、「米国の大豆油は戦後、植物油供給のメインとして日本人のエネルギー供給の重要な柱となり、日本型食生活と相まって、日本を世界トップの長寿国に引き上げるのに貢献してきたと言っても過言ではない」と高く評価した上で、様々な困難を両国関係者が一致団結し解決してきたことを振り返った。また、「私どもは、わが国における植物油全体の消費拡大の一環として、さらなる飛躍をして欲しいという意味を込めて、改めて大豆の復権を提唱している。その意味でも、今後とも日米パートナーシップがさらに強固になることを祈念する」と語った。