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ADMがインドにおける搾油事業を急拡大

 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は、9月6日、ジーピー・アグリ・プライベート・リミテッド社(Geepee Agri Private Limited)からインドにある2つの搾油処理設備を買収すると発表した。同設備は、コタおよびアコラにあり、ナタネや大豆油の搾油、パーム油の精製を行う。
 またADMは、インド北部のハリヤナ州・ニューデリーの近郊のグルガオンに、新たなインド本部を設立した。このオフィスは、インドにおけるADMの事業全体を統括し、同国での販売、購買や管理業務を行っていく。
 新たな搾油設備は、同社が最近買収し、現在同社が100%保有するティナ・オイル社(Tinna Oils)の事業を補完する。テイナ・オイルは、ラツールに大豆とヒマワリの搾油工場、ダルワッドにも大豆とヒマワリ搾油工場、そしてヴィシャカパトナムの港湾倉庫を保有している。
 さらに、ADMは今年初めに、ナグプールにあるマドゥール・アグロの大豆処理設備を買収している。
 中国ではウイルマーと組んで展開したADMだが、インドでは単独で事業を拡大している。米国や南米の大豆をインドにも販売することも視野に入れている。一方、ウイルマーはインド資本のアダニーとの合弁で搾油・精製事業を拡大している。
 アジアにおける穀物(搾油)メジャーの戦いが一層激しさを増している。