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日本植物蛋白食品協会が記者会見

 日本植物蛋白食品協会は5月18日、東京・大手町のKKR東京で記者会見を開き、平成24年度通常総会の報告を行った。
 記者会見で、尾上秀俊会長は植物たん白の市場の概況について「平成23年の植物たん白の出荷・自社使用量は約5万4,000トンとなっている。東日本大震災で大きな被害があったものの、前年比2.43%の増加となった。それだけ貴重な食糧資源として、植物性たん白が注目を集めたということである。昨年は植物性たん白の原料である、大豆、小麦は高値圏で推移して、一方、個人消費が低迷する中で各社の経営環境は厳しい状況が続いた。ご存じのとおり、世界の食糧見通しでは新興国が非常に高い水準で経済成長を続け、人口増加、所得の向上、さらには飼料やバイオ燃料需要の増加などを受けて、世界の穀物需要は増大し、価格も上昇傾向で推移した。直近では、5月10日に発表された米国農務省の大豆需給見通しによると、2012/13年クロップの期末在庫率が4.41%と驚異的な低水準になる見込み。これまで経験したことのない、需給ひっ迫局面を迎える可能性もあり、今後一日たりとも目を離せない状況にある」という認識を示した。
 さらに、同協会の活動について「当協会は、昨年に植物性たん白について一般消費者への理解を図り、需要拡大を進めるため、ifia JAPANなどへの出展と講演会の開催、日本栄養改善学会学術総会での講演のほか、技術研究会の開催、PRパンフレットの作成、試供品の提供などを積極的に行ってきた。また、講演会や技術セミナーの開催など植物性たん白の健康機能を一般消費者にPRするための活動にも力を入れた。今年度もこうした活動を積極的に行っていきたい」と語った。
 今年度の事業計画では、既存の活動のほか、公益法人改革への対応を図る。同協会は一般法人化を選択し、今年6~7月頃に認可申請を行い、来年4月に一般法人として創立総会を開催する予定だ。