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日清オイリオGが中間決算発表会見
海外事業の環境悪化で減収減益

日清オイリオグループは11月8日、本社会議室において2013年3月中間期の決算説明会を開催した。今村隆郎社長は「上期は、原料となる大豆が史上最高値を更新するなど、事業環境は大変厳しい状況が続いた。事業部門、営業部門ではコストに応じた販売価格形成、生産部門、管理部門では徹底的なコスト削減に取り組んだ。しかしながら、国内の景気が盛り上がらず、マーケットのデフレ指向が継続し、販売価格は上昇したものの、想定したレベルには届かなかった。またエネルギーコストが上昇するなど、収益を圧迫する状況が起きた。さらに海外では中国、マレーシアにおける事業環境も厳しさが続き、期待した収益が達成できなかった。中間期の売上高は1,521億4,100万円(前期比97.5%)、営業利益は25億3,300万円(同67.1%)、経常利益は21億3,000万円(同61.3%)、そして当期純利益は10億5,000万円(同65.1%)になった」と報告した。
各事業の状況について、今村社長は「油脂・油糧事業は、大豆相場の歴史的高騰により、原材料コストが上昇した。コストの増加分を回収するべく、食用油の値上げを実施し、適正価格の実現に注力するとともに、高付加価値商品の拡販を推進した。大連日清製油も同様にコストが上昇し、非常に厳しい状況が続いた。その中で商品や販売先を絞り込んだ販売活動を行い、売上高は前年並になったが、利益面では厳しい状況が続いた。加工油脂事業については、国内においてはショートニング類を中心に販売数量を伸ばした。利益についても前年同期を上回っている。一方、ISF社はパーム油相場やカカオバター相場の低下、インドネシアの輸出税体系の改定に伴うマレーシアでの精製マージン低下に伴い、売上高、利益面とも前年を下回る結果となった。大東カカオ、シンガポールのT&Cは利益面で昨年を上回っている。この2社は、今年度生産設備を強化する方針を実施している」と語った。