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全油販連新会長に金田雅律氏が就任

 全国油脂販売業者連合会は10月15日、東京・中央区のロイヤルパークホテルにおいて第61回定時総会を開催した。任期満了にともなう役員改選が行われ、新会長にマスキチの金田雅律社長が就任した。また、副会長には浅井修氏(富田産業社長)、宇田川公喜氏(宇田川商店社長)、木村顕治氏(マルキチ社長)、太田健介氏(太田油脂社長)を選任した。
 総会終了後の第二部では、フードジャーナリストで食文化研究家の向笠千恵子氏が「和食をつくった『食の街道』──鯖街道、砂糖街道、食用油の道」をテーマに講演、第3部では、農林水産省食料産業局食品製造卸売課の矢花捗史課長が「食をめぐる情勢等について」講話を行った。
 その後の懇親パーティの冒頭で金田新会長が挨拶を行い、「実は二度目(の会長職)で、最初の時は就任して何カ月かで東日本大震災が起こり、その時は安定供給に皆さんの協力で何とか乗り越えることができた。食の安心・安全といわれて久しいが、直近でも事件・事故が起きている。生産管理が良くなっても、最後には人の心が事故や事件を起こすのだろうと思う。人の心の危機管理は難しいが、製販ともに手を携えて協力し、心を通わせて業界を良くしていかなければならない。消費税やアベノミクスの成否など難しい時期だが、今まで培ってきた業界全体の信頼関係を維持し、強固なものにして乗り切って行きたい」と語った。
 また、「油で料理をするとおいしくなる。料理によって油の種類も色々ある。数字であらわせない人の心や味覚を大事にして、健康のために食べて嬉しい、おいしい幸せを提供できるのではないかと思っている。できる限り価格競争ではなく品質競争をしていき、油なら何でも良いと見下された商材にしないよう、知識を持って油の良さ、おいしさを宣伝していければと思っている」との考えを示した。